大分県は、標高0mから1,000m近くまで広がる変化に富んだ地形と、中山間地域が耕地面積の約70%を占める地勢を活かして多様な農業を展開しています。米作を基盤としつつ、野菜や果樹、花きなどの園芸作物の栽培が盛んであり、畜産では肉用牛が主力です。地域特性を活かした経営スタイルにより、生産効率化と高品質化を追求してきました。今回は、大分県の農業の特徴や経営スタイル、さらに出荷額の推移について詳しく紹介しましょう。
大分県の農業の特徴について!経営体・出荷額の推移など
大分県は、農業経営体数が19,133経営体に達し、法人の割合は3.8%と増加しています。特に、販売金額3,000万円以上の経営体は11.2%の増加を見せており、規模の拡大が進んでいます。一方、販売金額が1,000万円未満の経営体は減少しており、農業経営の効率化が求められています。経営耕地面積では、0.5ha~2ha未満の規模の農業経営体が減少し、10ha以上の大規模経営体は増加傾向にあります。また、強みとして新規就農者数は安定しており、令和4年度は281名が新たに就農し、企業参入件数も20件に達しました。これにより、農地集積が進み、担い手への農地集積面積は24,485haに達し、農業の持続的な発展が期待されています。農業産出額も増加を続け、令和4年には1,245億円となり、園芸や畜産を中心とした産地拡大が着実に進んでいるのが特徴です。
農業を始めるにはどのくらいお金がかかる?
農業を始めるには、準備資金として全国平均で474.4万円が必要です。この費用は農地や機械、施設の取得、営農用の費用などにかかり、最低でも500万円程度が目安となります。作物や運搬費用によって異なるため、余裕を持った資金計画が大切です。
農業の開始に関する助成金や補助金の内容は?
農業を始めるための助成金や補助金制度もあります。例えば「農業次世代人材投資資金」では、研修生や認定新規就農者に年間150万円の支援が最大2年続きます。また、経営発展支援では、最大1,000万円の補助があり、設備投資などに利用できます。返済不要で負担が少ないため、活用を検討すると良いでしょう。